特設ページ2015
住野よる先生への7つの質問
住野よる先生が7つの質問に答えてくれました。高校生へのメッセージもあわせてどうぞ。
【作品について】
-- 主人公が彼女の家に行くシーンでは「泣いた!」という人が多いのですが、執筆中に泣いてしまいませんでしたか? また、「泣ける小説」といわれて、どんなお気持ちですか?
主人公に感情移入して書くので、主人公が泣くシーンでは思い切り感情をのせて書いていました。
泣ける小説と言われるということは登場人物たちを好きになってくれたということだと思うので嬉しいです。
-- どのようにこの作品の着想を得たのでしょうか?
ライトノベルの新人賞をとりたいと思っていて、審査員の目にとまる題名にしなきゃだめだと思い、
まず題名から生まれました。そこからこの題名を台詞にしてどうすれば人を感動させられるだろうかと考え出来た話です。
-- ラストで恭子さんと「僕」を交流させた思いはどんなところにありますか?
僕は小説で読めるのは登場人物の人生の一部分だけで、その前後にも彼らの人生がきちんとあると考えています。主人公にはこの物語のあと、ちゃんと幸せになってほしいという想いがあったので、あのようなラストにしました。
【先生ご自身・小説家というお仕事について】
--「小説家になろう」のサイトに投稿したきっかけを教えてください。
「君の膵臓をたべたい」を色んな賞に応募していたのですが、どこの賞でも一次選考にさえ通らず、もうこの小説は世に出るものじゃないんだろうと思いました。しかし誰にも見てもらえないのはこの話が可哀想だと思い、誰か一人にでも読んでもらえないかと「小説家になろう」に投稿しました。
-- 小説の内容はどんな風に浮かびますか?
「こういうのをやりたい」という一つの思いつきがあって、それをどうやって物語に組み込めるかと考えます。
-- 作家になってうれしかったことはなんですか?
自分の書くお話を誰かが待っていてくれるということです。こんな幸せなことはありません。
-- ネットで作品を発表するのと、出版して発表するのとでの違いはありますか?また、リアクションの返り方が違うと思うのですが、どのように受け止めていらっしゃいますか?
まず読んでくださる人の幅が大きく広がったように感じます。幅が広がるのでもちろん様々なリアクションが
ありますが、今はとにかく好きだと言ってくださる方達のために頑張ろうと思っています。
もう一つ大きな違いは、出版すればお金を貰えます。お金の為にやっているわけではもちろんありませんが、作ったものがお金になることでより多くの時間を小説を書くことに費やすことが出来ます。
-- では、最後に、高校生にメッセージをお願いします!
頑張ってください。でも、辛いことがあったら逃げてください。
それが図書室でも本の中でもいいと思います。そして必要なことをやってください。
それは勉強かもしれないしもっと大事なことかもしれません。自分がもしやりたいことがあるなら、馬鹿にされても笑われても挑戦してください。挑戦してみて、もし自分に合わないようならすぐにやめてしまえばいいです。あとは、人を傷つけない範囲で夢をみてください。運よく夢を叶えられたら、想像を遥かに上回る幸せが待っています。どうか、あなたが、周りにいる悪い奴らより幸せになりますように。
住野よる(すみの・よる)
大阪府在住。高校時代より執筆活動を開始。
小説投稿サイト『小説家になろう』に投稿した作品『君の膵臓をたべたい』(2015/6 双葉社)でデビュー。
メディア情報
【雑誌】
・「davinci pick up」(『ダ・ヴィンチ』2015年8月号, p 60-61)
『小説家になろう』へ投稿から出版に至るまでのエピソードが掲載されています。
・「か、く。し!ご?と」(『小説新潮』2015年9月号, p68-92 )
住野よる先生の短編小説が掲載されています。
・「BOOK OF THE YEAR 2015」 (『ダ・ヴィンチ』2016年1月号, p24-25)
住野よる先生へのインタビュー記事が掲載されています。
【インターネット】(2016年2月19日確認)
・『君の膵臓をたべたい』特設サイト
http://www.futabasha.co.jp/introduction/2015/kimisui/
・『また、同じ夢を見ていた』特設サイト
http://www.futabasha.co.jp/introduction/2016/matayume/
・別冊文芸春秋 本の話web
http://hon.bunshun.jp/articles/-/4207
・Music.jp
http://music-book.jp/book/news/column/89754
・ほんのひきだし
http://hon-hikidashi.jp/enjoy/2205/
・BOOK asahi.com
http://book.asahi.com/reviews/column/2015071200002.html
・47News
http://www.47news.jp/EN/201507/EN2015071401001598.html
・ダ・ヴィンチニュース
http://ddnavi.com/news/247121/a/
2016.2 埼玉県高校図書館フェスティバル実行委員会