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全受賞作品とコメント2013

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2012年12月〜2013年10月に出版された本から

高校生にすすめたい本を、

埼玉県の高校司書がピックアップ!

​著者・編集者と高校司書のコメント

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島はぼくらと

辻村深月 講談社

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辻村深月先生からコメントをいただきました

『島はぼくらと』を書き終えた時に、まず頭の中にあったのは、安堵感や達成感よりも、「これで冴島とお別れしなければならないんだ」という圧倒的な寂しさでした。  このたび皆様に選んでいただけたおかげで、再び冴島に戻って来られたような幸福を感じています。  あの島で過ごす高校生四人とともに、心より、ありがとうございます、とお伝えしたいです。

県内司書の推薦コメント

一つの作品の中に、いろいろなエッセンスが盛り込まれている本。主人公の成長していく姿を高校生に感じてほしい。

島を舞台にした、さわやかな小説。でも大人のいやらしかったり、ずるかったりする部分も描かれているところがいいなと思います。

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ランチのアッコちゃん

柚木麻子 双葉社 

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柚木麻子先生からコメントをいただきました

埼玉の高校生のみなさま、 お昼休みをたのしんでください!! 普段、しゃべらない同級生としゃべるいいチャンスです。読んでいただきありがとうございます。ほんとうに嬉しいです。

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目でみることば

おかべたかし 文 山出高士 写真 東京書籍 

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おかべたかし先生からコメントをいただきました

この本は「借りた写真を使わない」というルールで作りました。それゆえ時間も労力もかかりましたが、だからこそ伝わる面白さがあると思っています。ネットでなんでも「わかる」時代ですが、敢えてやってみることで生まれる驚きや笑いがあることを感じてもらえたら嬉しいです。

県内司書の推薦コメント

前向きで美味しくて元気になっていく小説。頼れる上司アッコちゃんとランチタイムを交換したOL三智子が、アッコちゃんの指示どおりのランチタイムを過ごすことで日ごとに前向きに明るくなっていく、読んでいて気持ちのいい作品。

出てくる食べ物が美味しそうで、幸せになり、勇気や元気がもらえます。

主人公の上司アッコちゃんが生き生きしていて読んでいて心地よく、つられて元気になってくるような明るい雰囲気の作品だった。誰にでも薦められるタイプの本だと思う。

社会に出たら、仕事を始めたら、誰しも楽しいことばかりじゃなく「こんなはずじゃなかった…」なんて愚痴りたくなるもの。そんな時に元気をくれる1冊です!

県内司書の推薦コメント

表紙にある「引っ張りだこ」や「どんぐりの背比べ」など言葉の由来が写真で見ると一目瞭然。

まさか、あの言葉の語源がこんなだったとは!と唸らされる写真集。

※一部パンフレット・POP等に、写真の山出高士先生のお名前が抜けておりました。お詫びいたします。

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想像ラジオ

いとうせいこう 河出書房新社

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いとうせいこう先生からコメントを頂きました

十代で読んだ本に自分も大きな影響を受けてきました。その意味では、作者として緊張もし、大変光栄にも思います。どうか多くの高校生の皆さんにとってよい影響になりますよう、私は祈るのみです。

県内司書の推薦コメント

抗えない力によって突然ぷっつり生を終わらせられたときに、どのように死を受容するのか。地続きの生と死の形が不思議で心に沁みました。

東日本大震災で津波に流されてなくなった人々を思って書かれた小説。死者の魂を想像し小説にしたり話したりすることは正しいことなのかという著者の葛藤が読者に「考えろ」と突きつけてくる。

我々は悲観と楽観の間をさまようしかないが、一瞬でも幸せだったり愛された記憶があればけっして「悲しい人生」ではなかったのだとあらためて思う。

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昨夜のカレー、明日のパン

木皿泉  河出書房新社

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木皿泉先生からコメントを頂きました

私たちの書くものは、ちょっと不親切です。人によっては、もっと説明の描写を入れて欲しいと思うかもしれません。でも、それこそが読書の楽しさではないかと思います。かつて、学校の図書室でそのことを教えてもらいました。読みかけの本から目をはなし、窓の外を見ながらぼんやり考える。もう戻れない、今でも大切に思う場所です。そんなところから私たちの本を選んでいただいた、というのがとても嬉しく光栄です。

県内司書の推薦コメント

いい塩梅にやさしくてほっこりする小説です。

なにげない日常にひそむ深い悲しみ。

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

村上春樹 文藝春秋

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担当編集者様からコメントをいただきました

司書の方々が「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に投票してくださったことに、深謝申し上げます。青春期の読書は何よりも大切だと思います。また、少し背伸びした読書というのはとても素敵なことです。本書が高校生の皆さんの心にも響いたら、こんなにうれしいことはありません。

県内司書の推薦コメント

唯一無二のチームだと信じていた3人の親友から突然突きつけられた絶交の宣言。高校、大学、社会人と成長の過程のなかの人と人の絆のあやうさと確かさを体感できる小説。

一心同体と思っていた友人たちから疎外され、半年間も死ぬことだけを考えていた主人公多崎つくるは、一人の女性と出会ったことで自分の過去と向き合うことを決心します。人生には理不尽なことのほうが多いかもしれません。でも、時が解決してくれることもまた多いのだと思います。世界的に注目度の高い著者の久しぶりの作品。悩み多き高校生に読んでもらいたい作品です。

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丕緒の鳥 十二国記

小野不由美 新潮社

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担当編集者様からコメントをいただきました

本作は人気シリーズ「十二国記」の12年ぶりとなるオリジナル短編集です。己の担う役割を懸命に全うしようとする男たちの清廉なる生き様を描く全4話。「十二国記」は異世界を舞台にしながらも、我々が体験する葛藤が重なります。苦難を乗り越える姿は、読者にとって勇気となるはずです。

県内司書の推薦コメント

ファンタジーだが、現代社会の問題にも通じる庶民たちの重く考えさせられる1冊。

辛く、苦しくても希望を失わない人々に心打たれます。心が折れそうなとき、この本を読もうと思えます。

短編集ですが一つ一つに社会風刺のような込められたものを感じます。特に法については生々しいジレンマが克明に描かれていて考えさせられます

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駅物語

朱野帰子 講談社

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朱野帰子先生からコメントを頂きました

皆さんには夢がありますか。夢がかなったとしてその先にどんな現実が待ち受けているか知っていますか。その現実と逃げずに戦っている大人たちの物語を書きました。読み終わった後、駅を行き交う大人たちが前よりもきらきらして見えた…そんな風に思ってくれたらとても嬉しいです。

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人生はニャンとかなる!;明日に幸福をまねく68の方法

水野敬也 文響社

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水野敬也先生と文響社の皆様からコメントを頂きました

この本は、「大切な言葉をいつも手元に置いておけるように」という思いでつくりました。猫の写真と一緒に紹介されている言葉は、すべて古今東西の偉人たちが実際に行ってきた習慣が元になっています。何かで悩んだとき、ふとこの本を開いてもらえたら、最高に嬉しいです。

県内司書の推薦コメント

猫の写真に心が和み、偉人のエピソードにほうほうと感心し、名言を読んでテーマを考えさせられます。

かわいいネコ本かと何気なく手に取ると、写真で癒され、言葉の奥深さやその言葉の背景に、いつしか胸を鷲掴みにされます!イヌ好きには「人生はワンチャンス!」が2012年12月発行があります。

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政と源

三浦しをん 集英社

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担当編集者様からコメントをいただきました

本作の主人公は、合わせて146歳の幼なじみコンビ。つまみ簪職人と元銀行員という真逆な2人は、とうぜん性格も考え方も全然違います。でもそんな2人だから面白い! 奇天烈さも情けなさも、年季が入っている分筋金入りです。こんな歳のとり方をしてみたい、と思ってしまうはず?